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祝 藤井聡太 新棋聖誕生! [将棋]

第91期棋聖戦 五番勝負。
タイトルホルダーは渡辺明三冠(棋聖、棋王、王将)。
挑戦者・藤井聡太七段から見て、勝ち・勝ち・負けの2勝1敗で迎えた本日第4局。
藤井挑戦者が勝ってタイトルを奪取するのか?
はたまた、渡辺棋聖が勝って星を五分に戻すのか?

令和2年7月16日(木)。大阪市福島区の関西将棋会館。
午前9時対局開始、持ち時間は各4時間(昼休憩12時より1時間)。
結果は110手にて挑戦者・藤井聡太七段の勝ち。
投了時刻は19時11分であった。

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(AbemaTV-LIVEのスクリーンショット。50秒まで読まれて投了を告げた渡辺棋聖)

第91期棋聖戦、藤井挑戦者のここまでを簡単に振り返ってみる。
棋聖戦は一次予選、二次予選、本戦トーナメントで持ち時間が違う変則棋戦である。

一次予選(チェスクロックにて持ち時間1時間)
 ①東八段に勝ち
 ②伊奈六段に勝ち
 ③竹内五段に勝ち

二次予選(持ち時間3時間)
 ④阿部(隆)八段に勝ち
 ⑤北浜八段に勝ち
 ⑥澤田六段に勝ち

決勝トーナメント(持ち時間4時間)
 ⑦斎藤(慎)八段に勝ち
 ⑧菅井八段に勝ち
 ⑨佐藤(天)九段に勝ち
 ⑩永瀬二冠に勝ち ※タイトル挑戦が決定

五番勝負(持ち時間4時間)
 ⑪渡辺棋聖に勝ち
 ⑫渡辺棋聖に勝ち
 ⑬渡辺棋聖に負け ※唯一の敗戦
 ⑭渡辺棋聖に勝ち ※タイトル奪取

最下層の一次予選から戦って挑戦者になり、夢のタイトル奪取までを果たしたのは
本当に久々の出来事だと思う。
結局、予選から決勝トーナメントに至るまでは10連勝。
そして、タイトル戦が3勝1敗。途中12連勝を含む13勝1敗でタイトル奪取となった。
17歳10カ月でのタイトル挑戦、そして17歳11カ月での戴冠は史上最年少である。

ついに大天才が本性を現した。
一体どこまで強くなるのか、恐らくそれは本人にも分からないのではないか?
何はともあれ、おめでとう、藤井新棋聖!!

             ***

思えば新世代と言われた羽生さんがキラ星の如く登場し、「チャイルド・ブランド」
などと揶揄されながら古いタイプの棋士を完膚無きまでになぎ倒して行ったのは、
1980年代後半から1990年代でした。

そして、ついに1996年、絶対に不可能だと言われた七つのタイトル戦のすべてに
勝ってしまうという将棋界の大事件(※)、「七冠独占」をやってのけました。
※ひとりの棋士が七冠を独占してしまうなんて、他の棋士は一体何をやってるんだ
 と散々叩かれた。

その羽生さんを打倒したのが、本日失冠となってしまった渡辺さん。
七番勝負制の将棋タイトル戦で、過去に一度も前例のなかった3連敗後の4連勝。
2008年に行われた第21期竜王戦で、羽生さん相手にそれをやってのけたのが、
誰あろう渡辺さんでした。

そして今年、2020年。
17歳の天才少年は、ついに8つの頂点の内のひとつを制覇しました。
しかし当然ですが、これは単なる通過点にすぎません。
AIを超える手を指す、6億手のさらに先を読む…etc
藤井新棋聖は一体どこまで進化するのだろうか?

1996年、2008年、そして2020年。
運命というのは12年周期(干支一周)なんでしょうかね?
世代交代と言ってしまったら、なんだか無性に寂しいです。
でも何となく、そういうものの一端を感じてしまったのも事実だなあ。
それは自分が引退の時期を迎えたのと無縁ではないのかもしれません。

             ***

追記 2020/07/17
渡辺明ブログに昨対局の自戦記(敗因分析)、そして今シリーズの反省点などが
さっそく掲載されていました。
さすがです、渡辺明二冠。もう次を見据えて始動している。
ここら辺りが彼の強さの秘訣なんでしょうね。
やはり超一流、器が違う。
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