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早春賦 [昔話]

2月10日というのは本当に寒い。
29年前の2月10日、その日もとても寒かった記憶があります。
1986年の2月10日、ぼくのおふくろは55歳でその生涯を閉じました。
今にして思えばあまりに短い一生、さぞかし無念だったろうと思います。

おふくろは佐賀県は武雄市(たけおし)の人。
生家は紙問屋を営んでおり、裕福な家庭に育ったお嬢さまだったらしい。
戦前、おふくろの父親(ぼくの祖父)が商売用に買ったマツダのオート三輪には
運転免許も一緒に付いて来た、と誇らしげに話すおふくろの姿を今も憶えてる。

おふくろと言えば、思い出すのは鼻歌と甘いもの。
鼻歌って言ったら怒られるかなあ?
文部省唱歌・・・みたいな歌が多かった気がする。
今の季節で言えば・・・♪春は名のみの風の寒さや~


(ファイルが削除されていたようなので差し替えました。2016/11/27)

この歌、台所でよく歌ってたなあ。
コーラス部に入ってたと言うだけのことはあって、上手だった。
息子のぼくが言うと手前味噌もいいところだけど。
今日は命日なので、ちょいとご勘弁を m(_)m

甘いものと言えば、「おめさまし」。
この言葉、佐賀独特の言い回しかと思っていたら違いました。
佐賀出身の複数の人に聞いてみたけど、全員が「何それ?」。
どうやら、おふくろの独自開発、もしくはおふくろの家だけの儀式だった模様。

「おめさまし」とは、起き抜けに目を覚ますために食べる甘いもののこと。
饅頭や最中みたいなのが多かったような気がするけど、よく憶えてないなあ。
寝起きに甘いものを食べても、それで目は覚めないと思うけどなあ。
ま、おふくろがそう言うんなら、そういうことにしとくけどね。(笑)
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