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今までで一番辛かった告別式 [暮らし]

ぼくの有能なブレインである I君の奥さま、A子さんが4月3日に亡くなりました。
昨日4日がお通夜、そして今日5日は告別式でした。
終日どんよりとした天候の中、列席者は見覚えのある顔でいっぱいでした。

2年前の3月末に見つかった膵臓ガン。
開腹手術をしたものの、全部位を切除できずに骨転移となってしまいました。
昨年秋口からは抗がん治療も中止し、どちらかと言えば緩和ケアに比重が置かれました。
4時間おきに飲む、痛み止めをはじめとする介助は本当に辛かったことと思います。
良く頑張ったね I君、そしてA子さん。

I君は51歳、A子さんはまだ49歳でした。
2人の娘さんは去年社会人になられた長女さんと、2日に大学生になられたばかりの次女さん。
A子さんとしては、まだまだ見届けたいことがたくさんあったハズですよね。
無念も無念。返す返すも後ろ髪が引かれるばかりであったことでしょう。
しかし、喪主挨拶の中で I君が教えてくれました。
病気が発覚した2年前、当時47歳の彼女は I君にこう言ったそうです。

「思い残すことはありません。幸せな人生でした、ありがとう」

平均寿命が80にもなろうかというこのご時世、とても50前の夫婦の会話とは思えません。
ぼくの涙腺は、不覚にもこの一言で決壊してしまいました。
I君の喪主挨拶は自分の気持ちに誠実な、もちろん妻A子さんへの愛情いっぱいの
今までに聞いたことも無いような、参列者のひとり一人に語りかけるような挨拶でした。
感動しました。心が震えました。

ぼくとしては逐一状況を聞いていたから、内情の多くを知っていたつもりでした。
しかし、やはりと言いますか、知らない話もたくさん出てきました。
とは言え、本当に本当に居たたまれない。
語るも涙かもしれないけれど、聞くこちら側としてもまた、涙々です。
改めて、ああ、こんなにも辛い中で苦しんでいたんだなあ、頑張っていたんだなあ・・・
そう思うと、またしても止めどもなく涙が溢れました。

夫婦って何なのだろう・・・
親子って、家族って、人生って・・・


今日2015年4月5日(日)は、ぼくの中で「何かが始まった日」という気がします。
だから、それを書き残すために記事にしようと思い立ちました。
A子さんの安らかな眠りに、合掌。
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